昭和ストリップ紀行は、2010年に書かれた書籍です。当時はまだ劇場が50軒弱ほど存在した時代のようでした。
そして印象的なのは、そのことを「いまでは50軒足らずに減少した」と表現されていることです。そこから、ストリップの置かれている環境を知ることができました。
温泉場のストリップ劇場を中心に取材されていることから、当時のことだけでなく昭和のストリップを知ることができます。
内容紹介
昭和40年代には全国に300軒以上あったストリップ劇場も、いまでは50軒足らずに減少した。
とくに温泉場のストリップ劇場は、専属の踊り子さんが年をとって引退したり、観光客が足を向けなくなったりし、その灯火が消えつつある。
鳥取県三朝町のヌードニューラッキー、静岡県伊東市のピンク座、山形県上山市の葉山劇場など、地方の温泉場にある昭和の面影残るストリップ劇場の記録を、写真と紀行文でつづる。
ほかに、風俗ライター広岡敬一氏によるストリップ初期の写真、「ストリップ専門」フォトグラファー原芳市氏による「ストリップの記憶」も収録。
この本では街場のストリップ劇場ではなく、温泉場の小さなところを中心に紹介している。昭和四十年代の「ストリップ黄金期」の雰囲気を残すこれらの小屋は、どこも赤字経営を迫られており、一つまた一つと姿を消している。昭和五十年代から外観・楽屋ともに何ら変わったところがない、昭和が色濃く残るストリップ劇場の記録を残しておきたかった。(坂田哲彦○フリー編集者)
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